Soのペルテス病


3.病名が判明



 1999年2月24日。“1ヶ月くらい様子を見ましょう”と言われてから1ヶ月が過ぎた。
 足のほうは悪くはなっていないようだが、良くもなっていない感じだ。腿と膝を時々痛がるのと、左足をかばう歩き方(普通に歩いてる時もある)。
 お父さんが休みを取るというのでもうすぐ2歳になるSinの子守りを任せ、私が大学病院の整形外科に連れて行った。「心配ありません、成長痛ですよ」という言葉を聞くために。

 まだ若そうな男の先生は、歩き方を見てもおかしいとは思わなかったようだし、腿と膝を痛がると聞いてもピンとこなかったようだ。でもやはり、“安心するために”という感じで念のためにレントゲンを撮ることになった。レントゲンは左足の腿と膝をメインに撮った。

 レントゲンの結果を聞くために診察室に入ると、先生が代わっていた。その日は水曜日で、午後になると小児整形の先生がいる。逆にいうと水曜の午後にしか小児整形の先生はいない。その先生に代わっていたのだ。
 先生はSoが入ってくるのを見るなり、「あぁ、やっぱりね」と言ってレントゲンを見せて説明してくれた。
 「痛いのは腿や膝でも原因は股関節かもしれません。」
 そのレントゲンには、端のほうに股関節が写っていた。そして、今度は股関節をメインにレントゲンを撮るように言われたのだ。

 レントゲンの順番待ちが長そうだったので、病院内のレストランで昼食を取った。Soと2人で外食できる楽しい気持ち、結果を案じる不安な気持ち、その不安な気持ちをSoに気づかれてはいけないと、わざと楽しそうにもした。あの時のサンドイッチは今もよく覚えてる。

 再度、診察室に呼ばれると、先生はメモに病名を書きながら教えてくれた。
 「骨端症です。人の名前が付いています。ペルテス病、っていいます。」
 ペルテス病というのは、足の付け根の血流が悪くなって、大腿骨の上端(骨頭)が壊死してつぶれてしまう病気だそうだ。
 そんな説明をされたら、もう頭の中はパニックだ。どんな治療をするのか、治るのか、原因は何なのか・・・!?
 レントゲンを見ると、確かに左足の骨頭は右足に比べてつぶれている。まさか、骨が死んでるだなんて! どうしてこんな病気に?

 「治療はとくにせず、運動禁止だけで骨が再生されるのを待ちます。2〜3年かかりますが、治ります。運動は普通に歩くだけ、それ以外は一切禁止。本当は松葉杖をつかせたいくらいです。」
 私はわけがわからず、運動のしすぎ? ぶつけたりひねったりしたの? 遺伝? カルシウム不足? ・・・原因についていろいろ質問したが、先生は首を横に振って
 「原因は不明です」

 1ヵ月後にまたレントゲンを撮るということで、その日は終わった。


 ショックだった。
 病院までお父さんに迎えに来てもらったものの、なかなか話せなかった。口をひらくと泣いてしまいそうだった。家に着いたらやっぱり泣いてしまったのだけど。

 私たちは、“大学病院に連れて行って良かった、偶然ではあったけど小児整形の先生がいる水曜日で良かった”と思った。先生には感謝の気持ちで一杯だった。
 同時に、1月に受診した整形外科の先生に対しての怒り。あの時、病気がわかっていたら1ヶ月早く安静にさせる努力ができたのだ。“心配ない”って言うから、“もしかして運動不足!?”と思って、公園に連れて行って思い切り走らせてしまったではないか!

 お父さんが、先生から直接話を聞きたいと言うので、すぐに予約をとった。
 1ヵ月後に予約が入っていたが、その前に話しを聞くためだけに予約を入れてもらった。


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